スーパーボウルを制するは・・・2009(“Carpets”編)

一応、「スーパーボウルを制するは・・・2009(スーパーボウル編)」の続きですが、本編のみ一般向けの内容となっております。久しぶりに長文ですが、みなさんにご一読頂ければ光栄です。

 時は1944年。第二次世界大戦の徴兵により選手不足に陥ったシカゴ・カーディナルス(Chicago Cardinals)とピッツバーグ・スティーラーズ(Pittsburgh Steelers)は合同チームを結成した。両チームの名をとって「Card-Pitt」と呼ばれたこの合同チーム。だがカーディナルスは1925年の初優勝後は負け越し続きで前年はシーズン全敗。一方のスティーラーズは優勝どころかシーズン勝ち越しすら2回のみ。創成期のNFLといえども即席の弱者連合が勝てるほど甘くはない。当然の如く負け続け、結局10戦全敗。「Card-Pitt」をもじり“Carpets”(カーペットのように常に踏みつけられるチーム)と揶揄された。

 終戦により“Carpets”は1年で解散。カーディナルスとスティーラーズは再び別のチームとして歩み始める。
 だがその後の運命は明暗を分けた。カーディナルスは1947年に18年ぶり2度目の優勝を果たすも、再び低迷。1960年にセントルイス、さらに1988年にアリゾナ州フェニックスへ移転するも状況変わらず。NFL最古にして最弱の汚名返上果たせぬまま世紀をまたぐ。
 一方のスティーラーズも同じく1947年に初のプレイオフ進出を果たした後長らく低迷。だが低迷期もピッツバーグで戦い続けたチームは、70年代に入り4度のスーパーボウル制覇と一気に開花。その後も優勝争いの常連となり、今や誰もが認める強豪チームとなった。

 そして今季。昨シーズンあたりから低迷を脱しつつあったカーディナルスは、ライバルチームの不調にも助けられ、9勝7敗ながらも33年ぶりに地区優勝。下馬評を覆しプレイオフも勝ち進み、遂に汚名返上、悲願のスーパーボウル進出を果たした。
 そのカーディナルスの対戦相手は、こともあろうにスティーラーズ。これぞ運命のいたずらか。64年の時を経て再会を果たした“Carpets”は、キックオフの時を迎えた。



 試合結果は周知の通り、27-23でスティーラーズが勝利。カーディナルスにとっては第2クォーター残り18秒で喫したLBジェームス・ハリソンの100ヤードインターセプトリターンTDが痛かった。1stダウン残り1ヤード。無理のないパスを3回投げて成功すれば逆転。ダメならフィールドゴールで同点。残り時間ゼロで前半終了。・・・だったはずが、ベテランQBワーナーらしからぬ無理投げ。結果、逆に7失点。スティーラーズのディフェンスは今季平均1.6失点(!)と第3クォーターに滅法強い。だから前半のうちに逆転しておきたいとワーナーは考えたのであろうが、思わぬ7点はもちろん、内面の焦りまでをも敵に献上する羽目に。「the 4th」(スーパーボウル史上最高の第4クォーター)と将来呼ばれるのではないかとすら思えるほど劇的な終盤戦の影に隠れてしまったが、結局、この無謀で愚かな1プレイが最後まで響いてしまった。

 ともかく“Carpets”対決を制したのはスティーラーズ。6度目の栄冠はサンフランシスコ・49ers、ダラス・カウボーイズを超え最多。カーディナルスが汚名返上を果たす一方、こちらはNFL最強チームの栄誉を手にした。〔※1〕



 さて、試合とともに私が注目していたのは、中立地フロリダにおいて観客の何割がスティーラーズを応援するかということであった。私の予想では3分の2。だがテレビ画面でみる限り、これより遥かに多かった。

 もちろんこれには“オバマ旋風”の影響もある。「スーパーボウル編」でNFL界のオバマ:トムリン・ヘッドコーチが勝利すると書いたが、実はコレには根拠あり。共和党支持者が圧倒的に多いNFL関係者の中にあって、スティーラーズのダン・ルーニー・オーナーはオバマ支持。選挙運動にも尽力し、ペンシルベニア州の勝利に大いに貢献したとされている。ゆえにオバマ大統領自身はもちろん、オバマ支持者もスティーラーズを応援するとみたのだ。

 だが“オバマ旋風”を見越した私の予想をも遥かに上回るスティーラーズへの応援。これには別の要素もからんでいたとみるべきであろう。



 スティーラーズにはNFL、いや世界のプロスポーツを見渡してもおそらく類を得ないであろう特徴がひとつある。一語で表せば「長期」。とにかくこのチームには「長期」が多い。
 1933年の創設以来、本拠地はずっとピッツバーグ。オーナーもずっとルーニー一族。チーム名も(“Carpets”の1年を除いて)1940年から不変。ロゴマークも60年代の初登場以来不変。まあ、このぐらいまでなら他にもあろう。だがここ40年間のヘッドコーチは就任2年目の現トムリンを含め僅か3人。“スティール・カーテン”と呼ばれる70年代のチーム気質は今でも通用。ケチャップで有名な地元企業:ハインツ社の持つ球場の命名権すら2001年からの20年契約というから恐れ入る。〔※2〕

 もうひとつの特徴が「質実剛健」。もちろんチアリーダーなど置かない。NFL唯一の女性トレーナー:日本人の磯トレーナーの存在〔※3〕が示す通り、スティーラーズにおいては女性もあくまで戦力なのだ。マスコットも動物なんかにしたりせず、こんな武骨な労働者!ご丁寧に鉄骨まで抱えている。もっとも酒好きのキャラ設定(!)よろしく、中に入っている人間が飲酒運転で捕まって以降見かけなくなってしまったが・・・。

 とにかくスティーラーズは筋が通ったチームである。チャラチャラしたことには手を出さず、ルーニー一族のもと、スタッフやコーチが“ファミリー”とも称される団結力でまとまっている。チーム内のゴタゴタも少なく、大半の選手がこのチームでキャリアを終えたいと考えていることは、怪我を恐れぬガッツあるプレイの多さからも見てとれる。

 ・・・・・・もう気付いた人も多いだろう。要するにスティーラーズはオバマ大統領が「取り戻そう」と唱えているアメリカ人のあるべき姿なのだ。だからこそ多くのアメリカ人がスティーラーズに共感し、応援についたのではないか。・・・これが私の結論である。



 先にも書いた通り弱小チームだったスティーラーズが台頭し黄金期を迎えたのは70年代。70年代のアメリカといえばベトナム戦争敗退の挫折、石油ショックによる経済危機とそこからの復興期。イラク戦争の痛手と経済危機に喘ぐいま、アメリカ人が再びスティーラーズに託す思いは、日本人には計り知れぬものがあるに違いない。
 願わくば、アメリカがスティーラーズを応援する国であり続けますように。

 そして最後に再び“Carpets”。当時の選手たちは今年のスーパーボウルを、64年かけて汚名を返上したカーディナルスを、アメリカに勇気を与える存在となったスティーラーズを、雲の上からどんな思いで観ていたのであろうか?

 願わくば、64年後の私も、そんな思いで下界を見ることが出来ますように・・・

<おわり>


[3/21追記]
命名権について補足、および注釈による説明を加えました。



〔※1〕70年代の4度の栄冠は当時最多。ゆえに正確には「NFL最強チームの栄誉を取り戻した」である。

〔※2〕この「ハインツ・フィールド」他数例の成功によりスタジアム命名権の市場価値は一気に上昇。現在ではこれを上回る年数の契約も少なくない。なおアメリカにおける「契約年数」は流動的であり、(日本で生まれ育った私にはよく分からない感覚だが)多分に象徴的意味合いも持つ。

〔※3〕もちろんそれをウリにするような真似はしない。


【参考資料】
『NFL.com』(2009、NFL Enterprises LLC、2009年2月2日現在掲載版)[http://www.nfl.com/]

『NFL JAPAN』(2009、NFL JAPAN、2009年2月2日現在掲載版)[http://www.nfljapan.com/]

『Official site of the Pittsburgh Steelers』(2009、Pittsburgh Steelers、2009年2月3日現在掲載版)
[http://www.steelers.com/]

『Wikipedia, the free encyclopedia』> 「Card-Pitt」(2009年2月2日UTC4時28分版)[http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Card-Pitt&oldid=267975289]

『Wikipedia, the free encyclopedia』> 「Heinz Field」(2009年3月11日UTC20時03分版)[http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Heinz_Field&oldid=276581751]

『スポーツビジネス from NY』> 「米大統領選がスポーツビジネスに与える影響」(2008、tomoyasuzuki、2008年11月4日付)[http://tomoyasuzuki.jugem.jp/?eid=485]

『ProFootballTalk.com』> 「STEELY McBEAM LIKES HIS JIM BEAM」(2009、Football Talk, LLC、2008年4月9日付)
[http://www.profootballtalk.com/2008/04/09/steely-mcbeam-likes-his-jim-beam/]

スーパーボウルを制するは・・・2009(スーパーボウル編)

<チャンピオンシップ編より続く>

 AFCは予想通りスティーラーズ。一方のNFCは“番狂わせ”のカーディナルス。チャンピオンシップ2試合は好対照の結果となった。
 「前半で大量リードを奪わない限り、カーディナルスに勝ち目はない」と私は書いたが、これは誰もが思うこと。もちろんイーグルスもそう考え、これを防ぐ作戦を練っていたはず。だがそれにもかかわらずカーディナルスは前半18点のリードを奪い、“番狂わせ”の勝利を呼び込んだ。
 
 なぜこのような展開になったのか?イーグルスのディフェンス陣がダメだったとは思わない。数年前から“NFL隠れNo.1レシーバー”と評す者も少なくなかったWRラリー・フィッツジェラルドの活躍は予想出来たし、スーパーボウルMVPすら経験済のベテランQBワーナーがこの程度の“大一番”で萎縮するわけがない。ゆえに私は「30点近くは取る」と予想し、その通りとなった。
 ではイーグルスのオフェンス陣がダメだったかといえば、これも違うだろう。QBマクナブはカーディナルスのパスラッシュに手を焼きながらも後半、僅か15分間に3TDパスを通し一気に逆転。やはり一流であることを証明した。鍵となると言われていたWR、TE陣も経験の浅さから考えれば充分合格点。
 だがコーチ陣が慎重過ぎた。受けて立つ姿勢が目立った前半、僅か6点に留まったことは責められるべきであろう。そしてもうひとつ、10年間不動のキッカー、当然プレイオフ経験も豊富なデビッド・エイカーズの不調。これが痛かった。彼が当り前の働きをしていれば、終盤の心理状態は逆となり、カーディナルスの再逆転は起こらなかったはずだ。
 カーディナルスの得点は予想通り。だが第4クォーター、逆転された後の攻撃だけは意外だった。誰もが予想した通り、カーディナルスの攻守はやはり後半苦戦。特にオフェンス陣は後半ほとんど機能せず、その間に大逆転を許してしまった。しかし逆転された後の土壇場で、劇画の如く勢いが復活。しかも時間を消費しながら確実に前進し、最後に逆転のタッチダウン。苦手と評されていたタイムコントロールを見事に成し遂げたのだ。結局これが勝利の決め手となった。このようなドライブが出来るのであれば、スーパーボウルも期待できよう。

 AFCのレイブンズ対スティーラーズ戦は最後にSトロイ・ポラマルのインターセプトリターンTDで9点差がついたものの、経過、結果とも私の予想通り。あまりに予想通りだったので書くことなし。以上!

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 さて、いよいよスーパーボウル!だが試合経過の予想は書かない。もちろん得点予想も書かない。勝敗だけ予想する。勝つのはスティーラーズである。
 その根拠はオバマ旋風!!・・・アホか!と思うかもしれない。だが人気プロスポーツというものは常に社会情勢を反映するものであり、だからこそ面白いのだ。例えばデトロイト・ライオンズの16戦全敗。これはもちろんこの“モーターシティ”に本社を置くビッグスリーの破綻寸前の不振の影響だ。フォード一族がチームを牛耳っていたという直接的関係から、観客動員、街の雰囲気に至るまでが影響し、NFL史上最悪の成績に至ってしまったのである。

 で、オバマ旋風を受けるのは誰なのか?。はじめは建国の地フィラデルフィアにおいて国鳥イーグルを名乗るチームの司令塔、イーグルスのQBマクナブかと思っていた。たがオバマ氏より若い彼もNFLでは既にベテラン。どうやら彼はパウエル元国防長官の役回りだったようだ。
 そしてオバマ大統領を体現している人物は他にいた。フィラデルフィア州のもうひとつのチーム、ピッツバーグ・スティーラーズのヘッドコーチ:マイク・トムリンだ。"Mother of Presidents"バージニア州の出身の彼は、選手ばかりかコーチ経験すら浅いにもかかわらず、名門スティーラーズのヘッドコーチに昨年大抜擢。もちろん就任当初は「経験不足」の声多し。しかし1年目からプレイオフ進出。そして2年目の今季、個性派揃いの選手達とベテラン揃いのコーチ陣をまとめ上げ、チームをスーパーボウルに導いた。若干36才。大物をバックにつける能力、巧みなリーダーシップ、そして熱さと冷静さを併せ持つキャラクター・・・・・・彼は紛れも無くNFL界のオバマである。
 
 既にオバマ大統領本人の応援も獲得。そして対戦相手はマケインの地元:フェニックスのアリゾナ・カーディナルス。アリゾナ州民はこんどこそ!と燃えているに違いないが、オバマ旋風未だ吹き止まず。むしろフェニックスに居を構える企業経営者達の「恥知らず」な高年俸に批判の逆風が吹き始めている。
 よってカーディナルスの幸運もマイアミにて終焉。観客の2/3が振るテリブルタオルとオバマ大統領並の支持率を背に、マイク・トムリン率いるピッツバーグ・スティーラーズが勝利する。

<“Carpets”編に続く>

スーパーボウルを制するは・・・2009(チャンピオンシップ編)

<ディヴィジョナル・プレイオフ編より続く>

 土曜の2試合はレイブンズとカーディナルスが勝利。「予想自信度20%にてタイタンズ勝利」と意味不明な予想をした通り、レイブンズ対タイタンズ戦はやはりロースコアの接戦にもつれ、結局13-10でレイブンズ。400ヤード近く獲得しながら10点しか得点出来なかったタイタンズのオフェンス陣は、拙攻というよりもこれが実力でしょう。

 一方のカーディナルス対パンサーズ戦は、パンサーズQBジェイク・デロームが5インターセプト、1ファンブルロスと大乱調で試合にならず。デロームは追い込まれる程に力を発揮する一方、気負い癖があることをすっかり忘れておりマシタ。同じ成り上がりQB、しかもかつてNFLヨーロッパで先発を競ったにもかかわらず、実績は一歩及ばず、評価はさらに及ばず・・・では気負いが生まれるのも無理からぬこと。だがそれをコントロール出来なければ、QBは勤まらんのデス。
 それにしても試合の時だけ雨上がり、しかもこの夜は寒波も退散。そして第4シードながらもチャンピオンシップはホームで戦えるという、幸運まさに鬼ヅモ状態恐るべし。このままツモ上がってしまうのか!?

 日曜の2試合は予想通りイーグルスとスティーラーズ。試合展開も予想通り。ま、冷静に考えれば当たって当然かな。ただしチャージャースQBリバースは、吹雪の中でよく健闘したと思う。“2004年組”QBで最終的に名を残すのはコヤツなのかも・・・。

 プレイオフ通算6勝2敗。既に勝ち越しは決めたが、これで満足するような私ではない。残すは3戦、もちろん全勝狙いマス。

フィラデルフィア・イーグルス @ アリゾナ・カーディナルス
 というわけで、いよいよチャンピオンシップ。先に書いた通り寒波も風雪も無縁のドーム開催となり、カーディナルスにまたもや勝つチャンス到来!QBカート・ワーナー繰り出すハイパー・パス攻撃には、ディフェンス絶好調のイーグルスも手を焼くだろう。やはり今回も30点近くは取るとみる。
 だが、パス攻撃が使えるのはイーグルスも同じ。多彩なパスを投げ分けてタッチダウンを量産。屋外の一流QBはドームの中では超一流となることを証明するであろう。前半で大量リードを奪わない限り、カーディナルスに勝ち目はない。

ボルティモア・レイブンズ @ ピッツバーグ・スティーラーズ
 一方コチラは今週大寒波に襲われたピッツバーグ。ナイトゲームの当日も寒さは緩まず、またもや氷点下の試合になるだろう。しかし今週は勝手知ったる同地区対決。しかも悪条件に強い地上戦志向どうし。ゆえに先週のチャージャース戦のようには運ばない。
 で、どうなるかといえば、やはりロースコアの接戦になるだろう。おそらく15点取れば勝ち。第3クォーターに15点に届いたスティーラーズが、レイブンズを10点前後に抑えて逃げ切り勝利。根拠はほとんどなし。敢えていえばスティーラーズのコーチ陣にアドバンテージをみている。
 でも美味しいシナリオ頻発だった今季NFL。イーグルスが勝つとすればスーパーボウルの対戦相手はレイブンズの方がストーリー満載。断然イケてるんだよねぇ・・・。

<スーパーボウル編に続く>

スーパーボウルを制するは・・・2009(ディヴィジョナル・プレイオフ編)

<ワイルドカード・プレイオフ編より続く>

ワイルドカード全戦予想的中!2TDを上積みするはずのチャージャースがエンドゾーン内で2ターンオーバーしオーバータイムにもつれた以外は、展開の読みも的中。今年はラッキーイヤーかも!

さてこの勢いでディヴィジョナル・プレイオフ編・・・といきたいところだったのだが、
すみません、急用のため今週は時間がございませんのではしょります。

ボルティモア・レイブンズ @ テネシー・タイタンズ
う〜む、甲乙つけ難し。今プレイオフで一番予想が難しい対決。ロースコアになる確率が高いが、どちらかの圧勝もあり得る。キッキングゲームになったとしても、パンターはレイブンズ、リターンはタイタンズ、最強キッカー対決は互角だろう。ここぞのディフェンスはレイブンズが上だと思うが、ホームフィールド・アドバンテージを打ち消すには至らず、予想自信度20%にてタイタンズ勝利。

アリゾナ・カーディナルス @ カロライナ・パンサーズ

寒冷地ではボロボロになるカーディナルスだが、野外とはいえ東京並の温暖地:南部シャーロットでの試合。しかも相手は守備が凡庸なパンサーズとなり、勝つチャンス到来!しかし当日の天気予報は雨。よって成り上がりQB対決は我慢比べとなり、結果、パンサーズが勝利する。

フィラデルフィア・イーグルス @ ニューヨーク・ジャイアンツ
コルツやチャージャースの連勝に隠れてしまったが、実は12月に一番調子を上げたのはイーグルスのディフェンス。1試合平均10失点、喪失238.5ヤードと前半戦の不振から一転、スティーラーズ並の成績を収めている。もちろんQBマクナブも健在。今季ジャイアンツのホームで唯一勝ったイーグルスが再び敵地での勝利を収め、その勢いでスーパーボウルを制覇する。(おっと!)

サンディエゴ・チャージャース @ ピッツバーグ・スティーラーズ
ピッツバーグは寒い。予報じゃ雪も降りそうだ。ハインツ・フィールド名物の劣悪グラウンドコンディションも出番を伺っている。こんな環境下でサンディエゴのオフェンスが機能するはずなし。しかもスティーラーズのディフェンスはリーグ最強。以上!

<チャンピオンシップ編に続く>

スーパーボウルを制するは・・・2009(ワイルドカード・プレイオフ編)

恒例シリーズ今年も登場!昨年は眼病に負けるものかと意地になって書きまくりましたが、今年はサラリと済ませます。相変わらずの素人予想につき玄人筋または興味の無い方はスルーしてくださいまし。

アトランタ・ファルコンズ @ アリゾナ・カーディナルス
 NFC南地区の下克上は今年も健在。地区優勝には一歩及ばなかったものの、前年最下位のファルコンズはやはりプレイオフ進出を果たし、地区創設以来の伝統?を守った。一方のカーディナルスはNFL最古参にして最弱という悪しき伝統?を打破し1975年以来の地区優勝!ただし地区内6戦全勝、地区外3勝7敗の内訳をみれば、最弱のNFC西地区だから優勝出来たと言わざるを得まい。
 だがホームではほぼ確実に30点を取ってきた“パス・ハッピー”カーディナルスに対し、ロードでは30点に届いたことが一度も無かった“ラン・ハッピー”ファルコンズ。冷静さがウリの新人王QBマット・ライアンもスーパーボウラーQBカート・ワーナーが相手ではさすがに緊張負け。よって接戦にもつれるもカーディナルスが勝つとみる。

インディアナポリス・コルツ @ サンディエゴ・チャージャース
 一方のAFCは前年地区優勝ゆえのハードスケジュール。そして前半の不調を後半巻き返してのプレイオフ進出という似た者どうしの対決。ただし12勝で地区2位のコルツに対し8勝8敗で地区優勝のチャージャースと、地区内環境は天地ほどの開きがあった。
 「ジョン・マッケンロー以来の逸材」と昨年書いたチャージャースQBフィリップ・リバースは今年も健在。今季唯一100オーバーのQBレイティング105.5、TDパスもトップタイの34回という成績を残しながらプロボウル選出ならずと、嫌われ者ぶりにも磨きがかかってきた。精神的支柱のLBショーン・メリマンの不在はやはり気になるが、リーダーの自覚なしと昨年酷評したRBラデイニアン・トムリンソンは今季後半から心機一転。頼もしくなってきたようだ。嫌われるほどパワーを発揮するリバースと不甲斐なかった昨年の借りを返したいトムリンソン。この試合に期するところ大の2人の爆発により、第12週の前回対決から2TDを上積みしたチャージャースが前回並の得点に終わるコルツに勝利スル。

フィラデルフィア・イーグルス @ ミネソタ・バイキングス
 今季最終戦でプレイオフ進出を決めた両チーム。だがプレイオフの常連イーグルスとプレイオフ争いの常連バイキングスの経験値の差は大きい。ましてやFSブライアン・ドーキンス、QBドノバン・マクナブ、RBブライアン・ウェストブルックをはじめ不動の生え抜きベテラン揃いのイーグルスに対し、バイキングスは前回2004年のプレイオフすらほとんど知らぬ若手+移籍組のチーム。ヘッドコーチも名将アンディ・リードに対し元弟子のブラッド・チルドレス。対戦成績も過去8戦で7勝とイーグルスのカモ状態。ラン守備は最強だがパス守備は並以下というここ数年のバイキングスは、イーグルス攻撃陣にとって戦いやすい相手。その上今年のイーグルスは守備も強い。まあ、問題なく勝つでしょう。
 バイキングスのホームで行われるこの試合、対戦前から諦めモードなのか、4年ぶりのプレイオフだというのにチケットの売れ行きが芳しくないのだという。残念。でも納得。

ボルティモア・レイブンズ @ マイアミ・ドルフィンズ
 新ヘッドコーチ&新QB。未知数の利を最大限に生かし、ともに11勝でプレイオフに勝ち進んだ両チーム。ただし7年ぶり出場のドルフィンズに対し、レイブンズは2、5、7年前と3度も出場。そして8年前には今回同様ワイルドカード出場ながらスーパーボウル制覇まで上り詰めた経験を持つ。そのスーパーボウルでMVPを獲得したLBレイ・ルイスを支柱とする超強力ディフェンスは今年も健在。攻撃陣の凡庸さも健在?だが、それでも勝てるチームである。
 コーチ陣を一新し、昨年の1勝15敗から11勝5敗に大躍進したドルフィンズ。名将ビル・パーセルズのフロント入り。ブレット・ファーブに追い出されたQBチャド・ぺニントンの加入。ワイルド・キャット・フォーメーション。全ての歯車が噛み合い復活を遂げたことは私も賞賛。だが、実は今季のドルフィンズはディフェンス成績上位チームとの対戦がほとんどなかった。その唯一の例外が当のレイブンズ。今回同様ホームでの対戦だったが、ラン攻撃を完封され27-13で敗れている。この前回の対戦結果を覆す要素は見当たらず、今回も似たようなスコアになるだろう。

<ディヴィジョナル・プレイオフ編に続く>


【参考資料】
『NFL.com』(2009、NFL Enterprises LLC、2009年1月3日現在掲載版)[http://www.nfl.com/]

『NFL JAPAN』(2009、NFL JAPAN、2009年1月3日現在掲載版)[http://www.nfljapan.com/]

スーパーボウルを制するは・・・2008(スーパーボウル編)

<チャンピオンシップ編より続く>

 え〜、いよいよスーパーボウルでございます。

ニューヨーク・ジャイアンツ vs ニューイングランド・ペイトリオッツ〔※2〕
 ん〜、何も書く気がしねぇな・・・・・・いや、試合に興味が無いんじゃないよ。さすがにスーパーボウルだけはテレビ等の特番や特集で取り上げられている。だから別に私が書かなくてもいいでしょ・・・・・・ってこと。
でも「スーパーボウル編に続く」って前回書いた以上、やっぱ少しは書かなきゃね。
 というわけで、日本ではあまり話題になっていないがスーパーボウルに関して気になることを書いてみた。

1)ジャイアンツのスーパーボウル出場は吉
 基本的には商業的成功を収めているNFLだが、実は昨年、NFLヨーロッパの解散という挫折があった。MLBやNBAのような世界的な人気獲得と選手発掘を目的とし90年代半ばから開催されてきたNFLヨーロッパ。しかしそこそこの人気を獲得出来たのはドイツのみ。アメリカ人以外の選手発掘もほぼ皆無と成果を残せず、遂に撤退決定に至ってしまったのだ。北米では自他共認めるNO.1スポーツNFLが、海外戦略ではMLBやNBAの成功に遠く及ばず大失敗。NFLの将来に影を落とす事態となってしまった。
 NFLの海外戦略は海外での公式戦開催に委ねられることになり、昨シーズンの隣国メキシコを経て、遂に今シーズン、大西洋を渡りロンドンで初の公式戦が開催された。そしてマイアミ・ドルフィンズとともに海を渡りその試合を戦ったジャイアンツがスーパーボウル出場を果たした。この実績は「海外遠征で疲れる分その後の試合が不利になる」と嫌がってきた各チームを説得する材料になり、継続的な海外試合実現の礎となるだろう。また悪天候のため内容に乏しかった試合自体も、ジャイアンツのスーパーボウル出場により(後付けとはいえ)箔が付いた。ジャイアンツのスーパーボウル出場を一番喜んでいるのは、実はNFL運営関係者なんじゃないかな?

2)ペイトリオッツのスーパーボウル出場は吉か凶か?
 18勝無敗という史上初の快進撃でスーパーボウル出場を果たしたペイトリオッツ。だが今シーズン開幕時に起きたスパイ事件は、まだ解決には至っていないらしい。とりあえずは罰金で済まされているが、本格的な疑惑の解明はスーパーボウルが終わってからとのこと。場合によっては過去のタイトルの剥奪もあり得るとの報道も・・・・・・思っていたより事態はずっと深刻なようだ。もしタイトル剥奪などという事態になってしまったら、無敗でのスーパーボウル出場も一気に輝きを失ってしまうだろう。さて、吉と出るか?凶と出るか?

3)ハーフタイムショウ出演者が地味
 ハーフタイムショウはトム・ペティ&ハートブレイカーズだと。ん〜、地味だなぁ。音楽好きな私は当然知ってたロックグループだけどね。昨年プリンス、一昨年ローリング・ストーンズ、その前がポール・マッカートニー。あとは何年前だったか忘れたがU2、マイケル・ジャクソン、スティービー・ワンダー、ジェームス・ブラウンも出てたっけ?という歴代の出演者と比べると、ファンには悪いけど世界的な知名度では2ランクは落ちるだろう。ビリー・ジョエル、アレサ・フランクリン、ビヨンセ、マライア・キャリーらが務めてきた試合前の国家斉唱に至っては名前すら知らんオーディション番組の優勝者。テレビ局主導とはいえ、世界を意識する事をやめたキャスティングは何を意味しているのか?・・・・・・興味津々。

 んでさて、最後にチョロリとだけ試合のこと。
 う〜む。ドームでの試合ってのがジャイアンツにとってはネックかな?風や寒さを気にする必要のないドーム球場では、ロングパスが大きな武器となる。今期のペイトリオッツがパス攻撃に長けているのは衆知の事実。ストレイハン、ウメニオーラらディフェンス陣のサック攻撃がいくら強力とはいえ、ロングパスの脅威が増すことに変わりはない。逆にジャイアンツのQBイーライ・マニングはロングパスを苦手にしており、脅威はあまり増さないだろう。ランとショートパスを徹底的に守られ、ロングパスを投げさせられる展開に持ち込まれたら苦しい。ジャイアンツのエースWRバレス(だけ)がペイトリオッツを挑発する発言をしているのも、自身に守備を引き付けることによって、この事態を防ごうという意図があるに違いない。まあ、ペイトリオッツは挑発に乗ってこないだろうけどね。おそらく試合中も繰り返されるであろうバレスの挑発にペイトリオッツが乗ってきたら、面白い試合になるんじゃないかな?でも乗らずに終始冷静さを保てば大差がついてしまうかも。例によって素人の邪推ですがぁね。


[2/11追記]
 17-14でジャイアンツ勝利!ペイトリオッツは確かに強いが、1ヵ月前の対戦では35対38の僅か3点差だったカード。皆が言うほど差はないとは思っていたけどね。でもペイトリオッツが14点しか取れなかったとは・・・・・・先に書いたジャイアンツWRバレスですら得点予想は23-17。17点しか取られないと「挑発」して、ペイトリオッツQBブレイディを怒らせていたワケだからねぇ。ジャイアンツも前回の半分、17点しか取れなかったのだから、オフェンスが機能していたわけじゃない。QBイーライ・マニングの最後のドライブも「ザ・アップアップ」という感じ。でも4thダウンやサックをギリギリ逃れて、タッチダウンのキャッチは渦中のバレス!やっちゃってくれました!
 ペイトリオッツはヤクルト・スワローズに通じるところが多いチームなんで、個人的には勝って欲しかったんだけどね。でもシーズン無敗にしても半分は弱小チーム揃いのAFC東地区〔※3〕で稼いだもの。AFC北地区で最下位のレイブンズ戦は本当は負けていたわけだし、ジャイアンツと同じNFC東地区で最下位のイーグルス戦も辛勝だった。まあ、成績ほどの強さでは無かったということでしょう。
 名人芸と呼びたくなるほどサックをかわすのが上手いブレイディに何度もサックを浴びせたジャイアンツのディフェンス陣。研究の成果か?それとも気力の勝利か?とにかく彼等が勝利を引き寄せた・・・・・・ということ。
 全体的にディフェンスの印象が薄かった気がする今年のポストシーズン。最後になってようやくカッコいいディフェンスが見れて満足デシタ。



〔※2〕NFLでは日本のプロ野球とは逆にアウェイチームを先に書く。だがどちらのホームでもない球場で行われるスーパーボウルではどちらを先に書くのか?・・・・・・すまんが私は知りませぬ。逆だったらゴメンです。

〔※3〕ペイトリオッツ以外の3チームの地区外成績は今期なんと6勝24敗!

スーパーボウルを制するは・・・2008(チャンピオンシップ編)

<ディヴィジョナル・プレイオフ後編より続く>


 また寝過ごした。・・・・・・前半終わって9-14でペイトリオツ。今日は予想通りである。

サンディエゴ・チャージャース @ ニューイングランド・ペイトリオッツ
 ジャガーズ戦では意外に気温が高かったフォックスボロ。だが今日は予報通り氷点下。こういう環境ではパス攻撃は否応無しにパワーダウンする。ゆえにQBに求められるのは身の丈に合ったオトナのクォーターバッキング。チャージャースの「悪童」フィリップ・リバースには厳しいリクエストだ。だがチャージャーズにはディフェンスがある。パス攻撃が使えない。ヤマを張られるラン攻撃もヤードが出にくい。寒くてボールが硬くなるのでキックも伸びない。ゆえに極寒下ではディフェンスが勝負の鍵を握ることが多い。ペイトリオッツも高いディフェンス力を持つのだが、今期のチャージャーズよりはちと劣る。ペイトリオッツにはキッカーにも不安があるだけに、番狂わせもあり得るとみる。あっ、でもチャージャースは誰かサンがいないんだね。もしかして敵前逃亡?ヤードも出なくても地道に走り続けるRBも極寒下の必須アイテム。やっぱ厳しいかな。

ニューヨーク・ジャイアンツ @ グリーンベイ・パッカーズ
 グリーンベイも予報通り氷点下。華氏でマイナスということは摂氏マイナス15℃以下!恐るべし・・・・・・。でも雪が降ってないだけ先週よりマシなのかな。パッカーズは先週もホーム・グリーンベイの極寒下で戦っている。一方のジャイアンツも決して温暖ではないニューヨークのチームであるが、プレイオフ2戦は南部のマイアミ、テキサスでの戦いだっただけにチトきつい。少なくとも前半は対応に苦労するだろう。戦力的には第1戦と似ている。つまり(あくまで両チームの比較においてだが)ジャイアンツはチャージャース、パッカーズはペイトリオッツというチカラ関係。ただしジャイアンツのRBブランドン・ジェイコブスは(誰かサンと違って)肝が据わっていそうな気がする。彼の地道なキャリーによって、ジャイアンツもそこそこイケるんじゃないかな?“鉄人”QBブレット・ファーブへの期待を含めパッカーズ勝利の予想が圧倒的であるが、案外接戦になるとみる。・・・・・・でもファーブに勝って欲しいんだよね。やっぱね。

-----------------------[6時間経過]-------------------------

 試合終了。珍しく2試合とも予想通りの展開だった。
 今週は仕事が忙しいんで、試合の感想は後日書きます。


[1/31追記]
 AFCは12-21でペイトリオッツ。結果は大方の予想通りであったが、氷点下の寒さに加えて強風吹きすさぶ悪コンディション。超一流QBトム・ブレイディですら3インターセプトというQBには過酷な条件であっただけに、チャージャースにも勝機はあった。だがエースRBラデイニアン・トムリンソンが第1クォーター早々引き下がってしまったのはあまりに痛かった。結果、再三敵陣に攻め込むもフィールドゴール4本12点。タッチダウンは一度も奪えずジ・エンド。それにしてもトムリンソン。怪我で出場出来ないのは仕方ないけど、フィールドの片隅でうつむいたままはねぇだろ。チームメイトを励ますなり檄を飛ばすなり、試合に出れなくても生え抜き7年目のリーダー格としてやることはいくらでもあるはず。まあ、それが出来ない小心者だからアイシールドなんかつけてるのかな。怪我をおして出場したQBリバースをはじめ、他の選手は総じて健闘したと思う。でもペイトリオッツは強かった・・・

 NFCはオーバータイムにもつれる接戦を23-20でジャイアンツが制した。私と同い年のファーブ〔※1〕に勝って欲しかったが、そのファーブのインターセプトが敗因となってしまっては致し方あるまい。僅か28ヤードとランを完璧に押さえ込まれた上、空中戦でもWRプラクシコ・バレスに格の違いを見せつけられた。ポゼッションの時間差もなんと17分半!ファーブじゃなかったら大敗してただろうと溜飲を下げるべし全世界のファーブ・ファン。

 というわけでスーパーボウルはジャイアンツvsペイトリオッツ。なんとレギュラーシーズン最終戦と同一カード。ペイトリオッツのシーズン全勝がかかったガチンコ勝負のリターン・マッチとは、フットボールの神様の粋な計らいか?接戦祈願!



<スーパーボウル編に続く>


〔※1〕「同い年で一番有名なスポーツ選手」と書こうとしたがやめた。F1最多勝のミヒャエル・シューマッハ、サッカーのGKオリバー・カーン、テニスのシュテフィ・グラフとなぜかドイツにばかり有名選手・元選手が3人。アメリカでは一番でも世界では彼等の次だろうからね。でも、なぜドイツ人ばかり?ちなみにベルリンの壁が崩壊したのは3人(もちろん私も)が二十歳の時である。

スーパーボウルを制するは・・・2008(ディヴィジョナル・プレイオフ後編)

<ディヴィジョナル・プレイオフ前編より続く>


 パッカーズ圧勝!試合開始後僅か4分でファンブルロスから14点先行。しかし雪が降り始めた途端に消沈。その後56分でフィールドゴール2本の6点のみ。でもって取られたのがタッチダウン6本42点。ほとんど漫画・・・・・・。いや、ハッセルベックは健闘したと思うよ。「空回り」なんて書いてゴメン。フィールドに積もる程の雪の中でエースRBが合計20ヤード、1回平均2ヤードじゃ、誰がQBやっても勝てんよ。ホルムグレンにとってはパッカーズRBライアン・グラントのラン201ヤードが想定外だったんだろうね。シーズン終盤に彗星の如く現れた伏兵。理論派が未知の存在に弱いのは漫画でもお決まりのパターンにて勝負あり!

 ペイトリオッツも強かったぁね。強力なランオフェンスを持つ相手に対しベテラン揃いのディフェンス陣。持久戦に持ち込まれるとヤバイ。だからランとショートパスでコツコツ攻めて時間を稼ぐ。至極単純な理屈。だが単純な理屈ほど遂行するのは難しい。それを完璧にやってのけるペイトリオッツ。やはり“史上最強”は最強である。
 時間を稼ぎにきた王者ペイトリオッツに対し、ラン80ヤードに封じられながらも27分40秒とほぼ互角のポゼッション。負けたジャガーズも実力は証明された。もしペイトリオッツと試合間隔が同じであったならば、もっと際どい戦いになっていたであろう。来シーズンが楽しみだ。

 さて、残り2試合・・・・・・

サンディエゴ・チャージャース @ インディアナポリス・コルツ
 2ヶ月前の対戦ではコルツQBペイトン・マニングの大乱調によりチャージャースが勝利。だがこれは雨中での出来事。温室育ちのお坊ちゃまQBは悪天候に弱いが、温室(ドーム)では無類の強さを発揮する。コルツにゃ勝ったがペイトリオッツにもパッカーズにもジャガーズにも力負け。下位には強いが上位には弱い。今シーズンのチャージャースにアップセットは無いだろう。

ニューヨーク・ジャイアンツ @ ダラス・カウボーイズ
「試合当日に出場出来るか判断」の8割方は撹乱作戦。カウボーイズの“T.O.”は出場するとみる。でも強いんだか弱いんだか分からないんだよね、このチーム。まあ不安定さではジャイアンツも同じようなモンだけど・・・・・・。でも真っ向勝負ではやはり負けないことを証明したペイトリオッツ。勝機があるのはワケの分からんヘンなヤツだけであろう。WRテレル・オーウェンスも舌を巻くヘンなQBトニー・ロモに注目!
・・・・・・でもホンネを言えばこの試合、両チームともディフェンス陣にしか興味ないデス。
(あっ、ジャイアンツのWRプラクシコ・バレスは気になるけど・・・)


-----------------------[21時間経過]-------------------------


 Younger win! Elder loss! 兄弟QBのうち勝ち進んだのはジャイアンツの弟イーライ。兄のペイトンが温室(ドーム)でチャージャースに負けるとは・・・・・・。昨日勝ったブレット・ファーブとトム・ブレイディは超一流だが、ペイトン・マニングは一流ではあるが超一流ではない。そう考えている私にとっては納得の結果でもあるのだが・・・・・・。まあ、QBの成績は上がるがホームとアウェイとの環境変化に苦しむ。これはドーム球場を本拠地とするチームの宿命。今期プレイオフ出場を果たしたのは8チーム中コルツのみ。ドーム以外の11/24に対し1/8。それを考えればコルツを毎年プレイオフ出場に導くQBペイトン・マニングは、ヘッドコーチのトニー・ダンジーとともに健闘しているとは思うけどね。

 スター選手が軒並み低調だったチャージャース対コルツ戦。だがチャージャースのQBフィリップ・リバースは少し見直した。いやプレイではなく、敵地の観客に向かって何度も噛みつく悪童ぶりにだけどね。以前からそのワガママぶりは伝え聞いてはいたが、全米の注目が集まる試合でのこの悪態。ジョン・マッケンロー以来の逸材かも・・・・・・。NFL選手、特にQBはエリート中のエリートなので、一見奔放に見えても実は世渡り上手な優等生が多い。マイケル・ビックが捕まってしまった今、貴重なヒール系QBとして今後の成長を期待したい。

 ジャイアンツはシーズン後半、TEジェレミー・ショッキーが怪我で離脱したのが逆に良かったんじゃないかな?バラバラに好き勝手やっていたのがまとまってきた感じがするし、恐いお局サンがいなくなったという感じで、皆のびのびとプレイしている。QBイーライ・マニングには特にそれが言えると思う。この試合はロースコアになると思っていたので、21-17の結果は予想外。それでもジャイアンツのディフェンス陣はキラリと光るプレイを見せてくれたと思うが、カウボーイズの方は素人目にはいま一歩。数字的には悪くないんだけど、魂入ってない感じがして、なんだかなぁ〜だった。

 さて、いよいよ次は両カンファレンスのチャンピオンシップ。極寒の中での熱い試合に期待!


[1/31修正]
ドーム球場を本拠地とするチーム数は7でなく8でした。訂正しておきます。



<チャンピオンシップ編に続く>

スーパーボウルを制するは・・・2008(ディヴィジョナル・プレイオフ前編)

<ワイルドカード・プレイオフ編より続く>


 寝過ごした。・・・・・・第1クォーター終わって14-14。ありゃ意外に点が入ってるぞ。しかも同点。意外だ・・・・・・。

シアトル・シーホークス @ グリーンベイ・パッカーズ
 ・・・・・・といってもやっぱりココは極寒グリーンベイ。楽勝地区&対戦カードでもたいした戦績を残せないひよっこチームに勝つ目はないだろう。昔はファーブの控えだったシーホークスQBマット・ハッセルベックは気負いすぎて空回りしちゃう気がするしね。古狸マイク・ホルムグレンヘッドコーチの魔術を以ってしても無理。・・・・・・というか、今シーズン限りでの引退を噂されるホルムグレンの花道を飾るのは古巣パッカーズとランボー・フィールドの熱狂的な観客たち、そして一番弟子にして最高傑作QBブレット・ファーブ・・・・・・というストーリーなのだと思う。

ジャクソンビル・ジャガーズ @ ニューイングランド・ペイトリオッツ
 こっちも極寒ボストン・フォックスボロ。マイアミのチームにゃ酷というもの・・・・・・と書きたいところだが、12月に雪の中でスティーラーズに勝ってるんだよね。この試合では(代役でのプロボウル出場が決まった)RBフレッド・テイラーが大爆発。そしてQBデビット・ギャラードも活躍している。過少評価され名声に飢えているハングリーな奴等にゃ雪も風も関係ねぇ!ってところか?戦力的に考えフォックスボロで今シーズンのペイトリオッツに勝つ可能性があるのはジャガーズのみという意見にも賛成である。だが「過少評価され名声に飢えているハングリーな奴等」ってのはペイトリオッツの過去の姿でもある。そして今シーズンのペイトリオッツには規格外のWRランディ・モスがいる。理論で00年代のNFLに君臨してきたペイトリオッツ。そこに理論を超えた存在が加わったのだからたまらない。ヤバくなったら彼へドカーンと問答無用のロングパス。シーズン無敗を決めたジャイアンツ戦で見せた通りである。唯一の不安材料は今シーズンから加わったWR陣が極寒の中でも活躍出来るのか?モスはバイキング時代、雪の中でダンテ・カルペッパーからの超ロングパスをキャッチしていたシーンを思い出すので大丈夫だと思うけどね。ウェス・ウェルカーがちと心配。違った意味で「規格外」のセカンドRBモーリス・ジョーンズ=ドリューがブレイクするようだとジャガーズの勝ちもあると見る。


<ディヴィジョナル・プレイオフ後編に続く>

スーパーボウルを制するは・・・2008(ワイルドカード・プレイオフ編)

今年も懲りずに書かせて頂きやす。興味の無い方ゴメンナサイ。

------------------------------------------------------------


 さてさて間もなく始まるNFLのプレイオフ。今年もシロウト予想を・・・・・・といきたいトコロなのだが、件の「ぶどう膜炎」のドタバタがあったので、実はレギュラーシーズン終盤の試合をあまり観ていない。ゆえに今年は予想は立てず、注目している点などをダラダラ書くだけでご容赦を!

ワシントン・レッドスキンズ @ シアトル・シーホークス
 ディフェンスの要セーフティのショーン・テイラーが強盗に銃殺されるという11月の悲劇を乗り越え終盤4連勝。NFC東地区3位の9勝7敗ながらも奇跡のプレイオフ出場を果たしたレッドスキンズに勝たせたい。・・・・・・シアトル市民を除けば誰もがそう思っているであろうこのカード。もちろん私も然りデアル。まぁ、相手がシーホークスだからねぇ。4年連続地区優勝といっても最弱のNFC西地区でぬくぬくと勝利を重ねただけ。どういう力学が働いているのか前年優勝チームの割には他地区の強豪チームとの対戦もほとんどなし。にもかかわらず他地区との対決では5分の星しか残せていない。強豪揃いのNFC東地区を戦い、他地区との対戦もハードだったレッドスキンズの方が実力は上でしょ。ただしジョー・ギブスvsマイク・ホルムグレンという、誰もが名将と認めるヘッドコーチ対決でもあるこのカード。狐と狸の化かし合いは、正直言って私の理解を超えている。さて結果は如何に?

ジャクソンビル・ジャガーズ @ ピッツバーグ・スティーラーズ
 11勝5敗の成績を残したにもかかわらず、プロボウル(NFLのオールスター戦)に誰も選ばれなかったジャガーズ。相変わらずのアンダーレイテッドぶりを晒してしまったが、でもプレイオフでの最注目はこのチーム!・・・・・・と書こうと思ったら、アチラもコチラも解説者は皆そう言っているではないか!・・・・・・まあ、でもそうだよねぇ。今期平均勝率が最も高かったAFC南地区で11勝5敗。他地区との対戦は何と9勝1敗!QBデビット・ギャラードは堅実だし、フレッド・テイラー&モーリス・ジョーンズ=ドリューのRBコンビも強力。ディフェンス陣も数字以上に勝負強い。注目しない方がおかしいだろう。対するスティーラーズも好チームなのだが、絶対的RBウィリー・パーカーの負傷欠場があまりに痛い。しかもそのパーカーがラン100ヤードと活躍したにもかかわらず、20日前の直接対決ではジャガーズが勝利。しかもこれが風雪吹きすさぶ悪天候となった、スティーラーズのホーム:ピッツバーグでの出来事。今回も@ピッツバーグだが、ジャガーズ勝利の方が「順当」であろう。苦手だった冬を克服しつつある“オールド・ファッションド”QBベン・ロスリスバーガー。Sトロイ・ポラマルが怪我から復帰した伝統の強力ディフェンス陣。選手やコーチ陣をコロコロ変えずにじっくり攻める腰の据わった経営陣。かっこいいスティーラーズにも勝って欲しいんだけどね。


残りの2試合は後で書きます。

-----------------------[17時間経過]-------------------------

 レッドスキンズ大敗・・・・・・。12月に負傷した正QBの代役トッド・コリンズは初めて見たが、山なりのパスしか投げられんようじゃ、マトモなディフェンスを持ったチームに勝つのは無理。両チームともミスが多かった上、終わってみれば35-14の大差。亡くなったショーン・テイラーの背番号と同じ「21」点差の勝利で奇跡のプレイオフ出場を決めた“ストーリー”が「21」点差の大敗でジ・エンド・・・・・・。あ〜、後味悪っ。

 翻ってジャガーズとスティーラーズの試合は、これぞプレイオフというスリリングな展開。最初から最後までテレビに釘付けだったデス。冷たい冬の雨が降り芝の状態は(やっぱり)不良。その上ディフェンスは両チームとも勝負強い。必然、ターンオーバーが頻発したが、ダレることなく最後は接戦。18点差と大きくリードされたスティーラーズが第4クォーターに猛烈に追い上げ遂に再逆転するも、試合終了37秒前に再々逆転したジャガーズが2点差で勝利。ジャック・デル・リオ、マイク・トムリン両ヘッドコーチの勇気ある采配も心地良かったし、選手達も楽しくエキサイト。涙が出てきそうになる程いい試合だった。ありがとう!



 さて、日曜(日本時間では月曜)の残り2試合。

ニューヨーク・ジャイアンツ @ タンパベイ・バッカニアーズ
 前年最下位のチームでないと優勝出来ないというNFC南地区のジンクスは今年も健在。QBビックの逮捕でファルコンズは混乱を極め、パンサーズもQBデロームがシーズン序盤にシーズンアウト(今期絶望)の怪我を負い脱落。エースRBマカリスターがやはり序盤にシーズンアウトとなったセインツは健闘するもオフェンス勝負のチームだけに状況厳しく、結果、バッカニアーズが地区優勝。う〜む。実は今シーズン1試合も見てないのでよく分からんのだが、他地区との対決は4勝6敗となんと負け越し。対するジャイアンツは激戦区NFC東地区で10勝6敗。内4敗が今期地区優勝チーム。地力の差は大きいんじゃないかな?

テネシー・タイタンズ @ サンディエゴ・チャージャース
 シーホークスと違いコチラは前年地区優勝チームらしく順当に強豪との対戦が続いたチャージャーズ。前半は負けが先行するも、終盤怒涛の6連勝。同地区チーフス、ブロンコスの予想外の不振も手伝い、AFC西地区を連覇した。対するはオフェンス陣のタレント整わず新鋭QBビンス・ヤングも今年は苦戦との前評価を覆したタイタンズ。簡単なパスをポロポロ落球するWR陣など確かに戦力は低いのだが、地区外対決の平均勝率.750という今期一番の激戦区AFC南地区を戦ってのプレイオフ出場だから侮れない。1ヶ月前の直接対決はチャージャーズが制するも、終盤に何とか追いつき延長で逆転という薄氷の勝利。6連勝中唯一の接戦であった。今期はさほどでもなかったが、元来大物食いを得意とするタイタンズ。波乱あるかも。


[1/8追記]
 やはり地力の差は大きかった。波乱もなし。
 バッカニアーズは良くも悪くも堅実なチーム。下には勝てるが上には勝てない。やっぱり今期もそうだった。それだけのこと。
タイタンズは1ヶ月前と同じく後半崩れて逆転負け。ノッている時は強さを発揮するが、追い込まれるとぐずぐずと崩れてしまう。う〜ん。このチームには精神的支柱となる選手がいないんだろうね。一方のチャージャースはLBショーン・メリマンがその役目を果たしているんだと思う。これらはテレビに映し出される選手達の表情を見て感じるカン。(野球とはいえ)若い頃はチームスポーツをしてきた経験から出てくるカン。だから確証はないけどね。
 奇しくもNFC、AFCとも同シード順の4チームが勝利したワイルドカード・プレイオフ。さて次は?



<ディヴィジョナル・プレイオフ編に続く>


【参考資料】
『NFL.com』(2007、NFL Enterprises LLC、2008年1月6日現在掲載版)[http://www.nfl.com/]

『NFL JAPAN』(2005-2008、NFL JAPAN、2008年1月6日現在掲載版)[http://www.nfljapan.co.jp/]
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