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桜翁

 以下は2006年3月30日に『裏凡identity market』に発表した文章の再録です。

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桜を見ると小学校の入学式を思い出す。
いや、三十路も終盤に入ろうかという齢の身。付き添っていたであろう母の存在すら最早記憶にない。思い出すのは入学式ではなく、その時に咲いていた桜。やわらかな陽差しのもと、まさに「吹雪」と呼ぶに相応しい満開の桜が散る中を歩いたこと。それだけだ。

あれから30年。31回目の桜が、いま、咲いている。
そして、31回目の桜を、いま、オレは迎えている。

31回の桜。これはすなわちオレが実感できる時の長さだ。
そして、ふと思う。あのときの桜は、戦後31回目の桜でもあったのだと。

遥か昔になってしまったと、戦争体験の風化を憂うべきなのか。
それともつい最近の出来事だったと、軍国主義の再燃を憂うべきなのか。
正直いって分からない。

ただ、思った。
あなたにとって遥か過去ですか?それともつい最近ですか?
今年も一年坊主の頭に盛大に吹雪を散らすであろうあの桜の翁に尋ねてみたいと。
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