九州のローマ字表記は「Kyushu」と「Kyusyu」のどちらが正しいのか?
こちらに移って十数年になるが、いまだにこれが分からない。
印象としては「Kyushu」の方が多く使われている。事実、Googleで検索をかけると「Kyushu」は約541万件。一方の「Kyusyu」は約48万件と10分の1足らず。「もしかして:Kyushu」と誤字を疑う表示も出てきてしまい、結果は「Kyushu」の圧勝となる。だが勿論これだけを以って「Kyushu」が正しいとは断言はできない。
印刷デザインの仕事においては言葉として正しいか否か?よりも違和感なく通じるか否か?が正義。ゆえに特に理由がなければ私も多数派の「Kyushu」を使うようにしてきた。で、九州に住んでいればそのうちどこかで分かるだろうということで、どちらか正しいのかは脇に置いてきた。しかしこれが何年経っても分からない。そもそも九州の人は、アイデンティティとして、こんな些細なことにこだわったりはしないのだ。
だがアナログにおいては些細な違いでしかない「Kyushu」と「Kyusyu」も、デジタルにおいては全く別。一文字違えばウェブサイトのアスセスすら出来なくなってしまう。こういう些細な差異や間違いの放置が“消えた年金問題”を生んでしまったということを考えれば、やはり見過ごせない違いである。
というわけで、この問題に決着をつけるべく、行政のホームページともいえる『電子政府の総合窓口』[http://www.e-gov.go.jp]で検索をかけてみた。
結果はなんと!・・・
「Kyushu」:4330件
「Kyusyu」:2540件
・・・決着どころか一般よりも混戦ではないか!「Kyushu」派が勝ってはいるものの、「Kyusyu」も3分の1を上回る。どちらが一般的なのかすらあやふやになってきてしまった。
ここはもう少し詳しく調べてみるしかあるまい。地方支分部局の名称などを頼りに、各省庁をざっと勢力分けしてみた。〔※1〕
「Kyushu」派・・・厚生労働省、経済産業省、環境省、防衛省、総務省(総合通信局)、国土交通省(整備局/運輸局/気象庁)、財務省(財務局)、文部科学省
「Kyusyu」派・・・総務省(行政評価局)、法務省、農林水産省、国交省(国土地理院)、財務省(国税庁)
「Kyushu」派は経済、教育、国防を支える蒼々たる顔ぶれだ。だが「Kyusyu」派も政治、司法、農林水産業、そして税金を押さえ侮れない。教科書を司る文科省は「Kyushu」派だが、地図を司る国土地理院は「Kyusyu」派と学術的にも一歩もひかない。
こうなったらローマ字表記のプロ:外務省に決めてもらいましょう。再度検索。おっ!どうやら「Kyushu」派のようだ。・・・・・・と思ったら、2000年「九州・沖縄サミット」の表記が「Kyusyu-Okinawa Summit」になっている箇所をいくつか発見!
・・・・・・。
サミットの名前だぜ、おい。・・・大丈夫かよ。
やっぱり年金データすら管理出来ない国だけのことはあるな。ふう・・・。
結局、
○九州厚生局は「Kyushu Regional Bureau of Health and Welfare」
ホームページも[http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kyushu/]
○九州農政局は「Kyusyu Regional Agricultural Administration Office」
ホームページも[http://www.maff.go.jp/kyusyu/]
などという不一致もずっと放置されている。
九州のことを調べようとして「Kyushu」で検索しても目的のサイトやファイルが見つからなかった・・・そういうことも頻繁に起きてしまっているだろう。ネット社会においては大きな損失だ。国際化やら観光客誘致やら云々する前に、この事態をどうにかしないといけないんじゃないんかねぇ?
兎も角、「Kyushu」と「Kyusyu」の決着はつかず。
分かったのは国のイイカゲンさばかりであった。
なお「Kyushu」がより優勢な民間においても「Kyusyu」派も存在する。
例えばJALは「Kyushu」派だが、ANAは「Kyusyu」派。しんきんは「Kyushu」派だが、ろうきんは「Kyusyu」派だ。支社名は「Kyushu」だがブランド(「エース」)では「Kyusyu」という、JTBのようなイイカゲンな会社も多い。
ウェブサイトにアクセスする時も、検索をかけて何かを調べる時も、常に「Kyushu」と「Kyusyu」の双方を試すべし。試してみて損はない。
〔※1〕実際のところどちらか一方の言葉で統一されている省庁は少なく、多くの省庁では両者が混在している。そのためここでは(1)九州支局の英語表記で使われている方(2)支局のない省庁ではざっと見たところでホームページでの使用頻度(引用、地名以外の固有名詞、リンクは除く)の高い方に分類した。
↓JR九州(Kyushu Railway Company)はウェブもブレなく「Kyushu」だった。
こちらに移って十数年になるが、いまだにこれが分からない。
印象としては「Kyushu」の方が多く使われている。事実、Googleで検索をかけると「Kyushu」は約541万件。一方の「Kyusyu」は約48万件と10分の1足らず。「もしかして:Kyushu」と誤字を疑う表示も出てきてしまい、結果は「Kyushu」の圧勝となる。だが勿論これだけを以って「Kyushu」が正しいとは断言はできない。
印刷デザインの仕事においては言葉として正しいか否か?よりも違和感なく通じるか否か?が正義。ゆえに特に理由がなければ私も多数派の「Kyushu」を使うようにしてきた。で、九州に住んでいればそのうちどこかで分かるだろうということで、どちらか正しいのかは脇に置いてきた。しかしこれが何年経っても分からない。そもそも九州の人は、アイデンティティとして、こんな些細なことにこだわったりはしないのだ。
だがアナログにおいては些細な違いでしかない「Kyushu」と「Kyusyu」も、デジタルにおいては全く別。一文字違えばウェブサイトのアスセスすら出来なくなってしまう。こういう些細な差異や間違いの放置が“消えた年金問題”を生んでしまったということを考えれば、やはり見過ごせない違いである。
というわけで、この問題に決着をつけるべく、行政のホームページともいえる『電子政府の総合窓口』[http://www.e-gov.go.jp]で検索をかけてみた。
結果はなんと!・・・
「Kyushu」:4330件
「Kyusyu」:2540件
・・・決着どころか一般よりも混戦ではないか!「Kyushu」派が勝ってはいるものの、「Kyusyu」も3分の1を上回る。どちらが一般的なのかすらあやふやになってきてしまった。
ここはもう少し詳しく調べてみるしかあるまい。地方支分部局の名称などを頼りに、各省庁をざっと勢力分けしてみた。〔※1〕
「Kyushu」派・・・厚生労働省、経済産業省、環境省、防衛省、総務省(総合通信局)、国土交通省(整備局/運輸局/気象庁)、財務省(財務局)、文部科学省
「Kyusyu」派・・・総務省(行政評価局)、法務省、農林水産省、国交省(国土地理院)、財務省(国税庁)
「Kyushu」派は経済、教育、国防を支える蒼々たる顔ぶれだ。だが「Kyusyu」派も政治、司法、農林水産業、そして税金を押さえ侮れない。教科書を司る文科省は「Kyushu」派だが、地図を司る国土地理院は「Kyusyu」派と学術的にも一歩もひかない。
こうなったらローマ字表記のプロ:外務省に決めてもらいましょう。再度検索。おっ!どうやら「Kyushu」派のようだ。・・・・・・と思ったら、2000年「九州・沖縄サミット」の表記が「Kyusyu-Okinawa Summit」になっている箇所をいくつか発見!
・・・・・・。
サミットの名前だぜ、おい。・・・大丈夫かよ。
やっぱり年金データすら管理出来ない国だけのことはあるな。ふう・・・。
結局、
○九州厚生局は「Kyushu Regional Bureau of Health and Welfare」
ホームページも[http://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kyushu/]
○九州農政局は「Kyusyu Regional Agricultural Administration Office」
ホームページも[http://www.maff.go.jp/kyusyu/]
などという不一致もずっと放置されている。
九州のことを調べようとして「Kyushu」で検索しても目的のサイトやファイルが見つからなかった・・・そういうことも頻繁に起きてしまっているだろう。ネット社会においては大きな損失だ。国際化やら観光客誘致やら云々する前に、この事態をどうにかしないといけないんじゃないんかねぇ?
兎も角、「Kyushu」と「Kyusyu」の決着はつかず。
分かったのは国のイイカゲンさばかりであった。
なお「Kyushu」がより優勢な民間においても「Kyusyu」派も存在する。
例えばJALは「Kyushu」派だが、ANAは「Kyusyu」派。しんきんは「Kyushu」派だが、ろうきんは「Kyusyu」派だ。支社名は「Kyushu」だがブランド(「エース」)では「Kyusyu」という、JTBのようなイイカゲンな会社も多い。
ウェブサイトにアクセスする時も、検索をかけて何かを調べる時も、常に「Kyushu」と「Kyusyu」の双方を試すべし。試してみて損はない。
〔※1〕実際のところどちらか一方の言葉で統一されている省庁は少なく、多くの省庁では両者が混在している。そのためここでは(1)九州支局の英語表記で使われている方(2)支局のない省庁ではざっと見たところでホームページでの使用頻度(引用、地名以外の固有名詞、リンクは除く)の高い方に分類した。
↓JR九州(Kyushu Railway Company)はウェブもブレなく「Kyushu」だった。
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